世界平和祈願祭 御歌

全人類救ふ力は主(す)の神の外(ほか)になき事知る大き幸

キリストの父なる神は主の神と知れよ信徒(まめひと)吾と併(あわ)せて

神知らぬ人の誠は形のみ神知る人の誠ぞ真なる

聖言

日本人と宗教心

トルーマン米大統領は昭和二十四年十月三十日夜「米国人の宗教生活」と題する特別ラジオ番組で左(さ)のごとく放送した。

米国は建国以来非常に宗教的観念の厚い国家である。米国の建国者たちが求めたものは各人が自由な方法で神を崇拝することであり、これこそ彼らが欧州から新世界に移ってきた強い動機の一つであった。米国の独立当時のモットーは「新しき信仰」ということであったが、われわれは依然として神に厚い信仰をささげている。諸外国はいまや米国を平和への道における指導者と目しており、この期待に応ずる十分な力をもっているものと確信するが、それはわれわれが深い宗教的信仰をもつ故にほかならない。国家としての米国の力の根源は精神的なものである。かつて積極的信仰によって開拓者が荒野を征服したように、今日(こんにち)も積極的信仰によってわれわれは正しき平和、すべての者の自由、および人間生活が真の神聖さを保つ世界を実現するため働くことができるであろう。

右のごときトルーマン氏の宣言によっても明らかなごとく、米国今日のごとく、世界の指導者として磐石(ばんじゃく)の地位も僅々(きんきん)百数十年の期間に築き上げたということは世界の驚異で、その原因が奈辺(なへん)にあったかを知るべきである、それはまったく崇高なる宗教精神が、その根幹をなしていたことで、このことによってみても再建日本としての最も緊要なることは国民挙(こぞ)って信仰心をもつことはいうまでもないのである。米国においてはいかなる家庭といえども一冊の聖書は必ず備えてあるということなども実に羨(うらや)しい限りである。

『天国の礎』宗教 下(昭和二十四年十二月十七日)

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