ご巡教は、密陽から北部の首都・ソウルへと地を移し、教主様は、ソウル浄霊センターをご訪問されました。
首都近郊の閑静な住宅街に位置する浄霊センターでは、今年の8月に教主様のご巡教が発表されて以来、信徒たちは明主様をお迎えする思いで、3か月近くの時間をかけて庭の手入れやセンターの内装を新調し、心を込めて準備に励んできました。信徒にとって、この日はそれだけ特別であり、万感を込めて教主様をお迎えしました。
午前10時過ぎに教主様とまゆみ奥様、真明様がご到着。信徒一同の大きな拍手に迎えられたご一行は、子どもたちから手作りの花束の贈呈を受けられました。庭にも足を運ばれ、手入れの行き届いたお花や草木、家庭菜園をご覧になりました。
懇談会では、はじめに教主様の先達のもと、全員で天津祝詞を奏上。教主様からご浄霊をいただいた後、チョン・センター長が挨拶に立ち、涙をこらえながら「教主様がここに来られていることが信じられないです。このような小さなソウル浄霊センターまでお越しくださり心より感謝申し上げます。教主様のご巡教が許されたことは、私たちにとって、プライド、勇気、力をいただける重要なチャンスになると信じております。教主様のお言葉をしっかり勉強し、実践することをお誓い申し上げます。そして信徒の皆様にも、実践するようお願い申し上げます」と述べました。
教主様は、お言葉の冒頭、「ヨロブン アンニョンハシムニミカ!(皆様、こんにちは!)」と挨拶され、参拝席から拍手が起きました。
続いて「チョン先生をはじめ、ソウル浄霊センターの皆様のお心をしっかりと心に受けさせていただきました。ユン本部長をはじめ、韓国本部の皆様が私と思いを共にして、明主様の真の道を進むことを決意され、意思表示されました。そして私たちを招いてくださいました。心より感謝いたします。なぜならば、教主として初めて韓国を訪問させていただくことが可能となったからです」と、喜びと感謝の言葉を述べられました。
そして、「今日申し上げたいことは、私たち一人ひとりには“始まり”があるということです。“始まり”を持たされて生まれてきたということです」と語られ、神様の創造の目的はご自身に似たこどもを生むことであり、そのために神様は創造の始まりの天国をご用意され、私たちを生んでくださったと述べられました。以下がこの日のご教導の要旨です。
***************
今日申し上げたいことは、私たち一人ひとりには“始まり”があるということです。“始まり”を持たされて生まれてきたということです。
神様の創造の目的はご自身に似た子どもを生むことであり、そのために神様は創造の始まりの天国をご用意され、私たちを生んでくださったのです。
人間となるべき霊と、万物となるべき霊が、共に天国で神様にお仕えしていました。神様はまず万物を地上におろすために創造をなさいました。その時に私たちは、神様にお仕えして万物を創造するのに使われました。そして私たちは地上に降ろされて、そして万物と共に養い育てられて、私たちの心という大切な自我意識を神様は作ってくださいました。ですから私たちは、一人ひとり別々の個人という存在にならせていただいたのです。
今度は私たち一人ひとりが、神様が自分の親であることに気づいて、神様のみもとに立ち返り、神様の創造の御業に明主様と共にますますお仕えさせていただく務めがあるのです。
万物は自我意識がないので天国に立ち返ることはできないため、万物でできている人間が自らの意思で、万物と共に、全人類と共に天国に立ち返らせていただくことが私たちの務めでもあります。
一人ひとりの中には神様の全創造が集約されているのです。万物も、万物の進化も、それから先祖の方々の色々な情報も集約されています。ですから一人ひとりが自分の本当の親を思い出して天国に立ち返らせていただくことは、大変大きな神様の創造の御業です。
そして、私たちは本当の親が神様であることを忘れ、神様をないがしろにしていたことを悔い改めなければならない、赦されなければならない存在であります。神様は、メシヤの御名を天国において授けてくださり、地上で人間が神様を忘れることを赦し、ご自身の子どもとするという御心がメシヤの御名に入っているのです。
メシヤの御名は、私たちが天国に立ち返らせていただく大切な道です。道を神様はあらかじめ用意してくださっていました。私たちは明主様によって、メシヤという御名を教えていただきました。ですから私たちは、『明主様と共にあるメシヤの御名にあって、万物と共に、全人類と共に天国に立ち返らせていただきます』と神様に申し上げる務めがあると思います。
神様が私たちの親であること、神様が全てを治めてくださっていることを私たちが気づくことができるように、色々なものを準備してくださいました。政治も、経済も、宗教も、科学も、あらゆる思想も神様が用意してくださったものです。それは、私たちがそのことを通して神様のことを思い出して、天国を思い出して、神様の元へ立ち返るためのものです。私たちが取り組んでおります救いの三本柱である「浄霊」「自然食・自然農法」「芸術」も、神様が私たち一人ひとりを立ち返らせるために用意してくださった活動です。
芸術活動と言いましても、花を生けることも、神様が私たち自身の形を一生懸命作り、整えてくださって、神様の子どもとするために努力してくださっていると思いを巡らせる必要があると思います。「天国は芸術の世界」と明主様がおっしゃっていますように、私たちが花を色々な所に生けるということは、天国は全ての所にあるんだよということに気づかせたいからだと思います。
浄霊の活動も、浄霊も奇蹟が起きれば大変ありがたいです。浄霊によって多くの奇蹟を神様が現してくださいましたけれども、治る病気と治らない病気がありますね。治る人が救われた、治らない人が救われないということだとすれば、全人類を救う神様の御心とは、少し違うのではないでしょうか。
治らなかった時、その事実を隠そうとしたり、無視したりしてきました。また、治らないことを、心がけが悪いからだとか、色々な理由をつけ自分を責め、他の人を責めることもやってまいりましたね。しかし、明主様は昭和29年に脳溢血でお倒れになって、そして脳溢血が治らないのにメシヤ降誕、すなわち新しく生まれる、メシヤが生まれたというふうにおっしゃって、大変お喜びになりました。そしてそれは、奇蹟以上の奇蹟であるともおっしゃいました。
明主様はその翌年にご昇天になりましたけれども、医学的に言えば病気が治らなかった、健康が回復しなかったということになりますね。明主様が脳溢血の最中なのに、「メシヤとして新しく生まれる」と仰せになり、お祝いした、そしてそれを信徒に知らせたということは、私たちが考えていた健康ではなく、本当の健康があると神様が教えてくださったのではないでしょうか。明主様は最後に、ご自身の命が神様の命であることに気づかれ、神様の永遠の命を持たされているということに気づかれた、これは大変なことだと思います。これが全人類に対する救いのメッセージだと思います。
天国に立ち返らせていただいて、神様の留まることのない、滞ることのない創造の御業に、明主様と共にお仕えさせていただきたいと思います。私は、そのことが明主様の信徒としての務めであると思います。皆様がそう思われるとしたら、共にこの全く新しい救い、全人類漏れなく救うという救いの道にお仕えさせていただきたいと思います。
***************
その後、教主様ご一行は信徒との握手と記念撮影に臨まれ、信徒と一体となった懇談会は、和やかな雰囲気と喜びと感動のうちに終わりを迎えました。