御歌
小さなる学理をもちて大いなる自然の理(ことわり)計り得らめや
今将に滅びんとする現世(うつしよ)に生命(いのち)賜ひし神ぞ尊き
尊くも神より稟(う)けし生命(いのち)なれば疎かにすな道をし守りて
聖言
地球は呼吸する (昭和二十三年九月五日)
あらゆる生物は呼吸しているということは誰も知っているが、実は植物も鉱物もその他万有はことごとく呼吸している。そうして地球も呼吸していると言ったら、ちょっと意外に思うかもしれないが、左(さ)に説くところによってなるほどとうなずくであろう。
そもそも、地球は一年に一回呼吸する。息を呼(は)き始めるときが春で、漸次吐きつつ極点に達したときが夏である。地球の吐く息も人間と同じように温かい。それは地熱の放散によるからで、春になればそれが濃く、万有は生育しはじめ、まず草木(くさき)が萌え始める。あらゆる物は上方(じょうほう)に向かって伸び、人間も浮き浮きする。夏になるに従い草木はいよいよ繁茂し、極点に達したとき、今度は地球が息を引き始めるから、草木は凋落(ちょうらく)し、万物はすべて下降状態となり、人間も冷静になる。それがまた極点に達したときが冬であって、これが大自然の姿であるが、地球が吐く息は地の霊気で、科学でいう窒素であるから、草木が成長するのである。この窒素なるものは不断に上昇しつつ空気の存在する高さまで上昇集積され、雨によって再び地中へ還元する。これが天然の窒素肥料である。*
次に、太陽の黒点について昔から種々論議されているが、これも太陽の呼吸運動である。黒点は十一年目に増大するといわれているが、増大するときは呼く息が極点に達したときである。またいままでよくいわれた月の光は太陽の光の反射であるとされているが、同様太陽の燃えるのは、月からの水気(すいき)によることを知らなくてはならない。また月は二十八日で盈虧(えいき)*が済むがこれも月の呼吸運動である。
『天国の礎』社会 救世自然農法
*祭典用に一部省略しております。
* 盈虧(えいき) 月が満ちたり欠けたりすること。