於:プラサヴェルデ  キラメッセぬまづ

 

皆様、本日は祖霊大祭おめでとうございます。

誠に畏れ多いことではありますが、私どもの中に、主神は生きておられます。

私どもと同様、すべての先祖の方々の中に、主神は生きておられます。

先祖の方々の主人公は、あくまでも主神であります。

その主神が生きておられ、先祖の方々が生きておられるのに、どうして私どもが先祖の方々は死んでいると言えるのでしょうか。

先祖の方々を死んだものと定めている者が、どうして先祖の方々を慰霊し、救うことができるのでしょうか。

先祖の方々の中に生きておられる主神を認めることこそが、慰霊になり、救いになるのではないでしょうか。

そうした先祖の方々も私どもも、主神の一つ体であります。

主神は、私どもと同様に、先祖の方々の中で、全人類を赦し、浄め、救い、ご自身の子供とするという創造のみ業を成し遂げてくださっています。

先祖の方々と私どもとを一体のものとして養い育てながら、創造のみ業にお使いくださっているのです。

  だからこそ、明主様は、私どもを「祖先の綜合体」とみ教えくださったのだと思います。

本日の祖霊大祭において、この場に、招魂、還魂を行うための御霊璽(ごれいじ)〔御霊代(みたましろ)〕設(しつら)えさせていただきましたが、主神は、すべての先祖の方々を、「祖先の綜合体」である私どもの中に存在するメシヤという中心軸に結んでおられるのですから、私どもこそ真(まこと)の御霊璽なのではないでしょうか。

そのことを私どもに自覚させるために、形ある御霊璽を用意させてくださっていると思います。

主神は、メシヤの御名に結ばれた全人類とその父母先祖の方々を、救いに与(あずか)らせるための、かけがえのない足場として、真の御霊璽である私どもの思いをお使いくださっていると思います。

何と畏れ多いことでありましょう。

私どもが招魂と還魂という儀式をさせていただいているということは、私どもは、多くの御霊(みたま)を天国に招き入れる招魂という主神のみ業にお仕えする立場であり、また、私どもがその主神の御心にお応えし、多くの御霊と共に天国に立ち還らせていただく還魂というみ業にお仕えする立場であることを知るためであると思います。

そして、私どもが呼吸をさせていただいているということは、主神が私どもの吸う息と吐く息をお使いくださって、招魂、還魂という還流のみ業、すなわち、絶え間ない創造のみ業を私どもの中でなさっておられる、ということではないかと思います。

 

ところで、私どもは、主神という存在を漠然と認めてはおりますが、その主神が唯一の神であるということの意味を軽々しく考えていたように思います。

私どもの中に、また、先祖の方々の中におられるのは、唯一の神・主神であります。

明主様は「本教の主宰神は主神」と仰せになり、主神について、「創造主」「独一真神」「無限絶対の力徳の中心」「一切の根源」とお説きになりました。

また、御歌に、「万能(ばんのう)の力を有(も)つはエホバなる只一柱(ただひとはしら)なる神よりぞなき」また、「キリストの父なる神は主(す)の神と知れよ信徒(まめひと)吾と併せて」とお詠みになりましたように、主神のことを「エホバ」「主の神」あるいは、「天の父」ともお呼びになり、また、主神がイエス・キリストの父なる神と同じ、唯一の神であることをお示しになりました。

主神が唯一の神であるという意味は、主神が唯一の存在ということだけではなく、すべてのものの中に存在し、すべてを治めておられるという意味でもあると思います。

私どもは、この唯一の神を明主様を通して知ることができました。

私どもは、このことを知った、理解したということだけで終わらせるのではなく、何よりもまず、このことを自分のこととして、自分自身にあてはめて受けとめなければならないと思います。

そして、主神に対し〝唯一の神であるあなたがわたしの中にいらっしゃるのですね〟と、まず自分自身がお返事させていただくことが、命の親である主神に対する大切な礼節なのではないでしょうか。

私どもがお唱えしている「祈りの言葉」の中で、「神さま、あなたは生きています。わたしの中で、生きています」と申し上げているのは、そのためであると思います。

唯一の神は、すべてのものの唯一の神であります。

私どもは、唯一の神が、何よりもまず、自分の中におられることを認めて初めて、相手の中に、そして、すべての人々を始め、先祖の方々の中に、天地万物一切の中におられることを認めることができるのではないでしょうか。

 

私どもは、目に見える現象の世界ばかりを見ておりますから、自分以外の人々、また万物を、自分とは別の存在と思っております。

しかしながら、主神からご覧になったら、果たしてどうでしょうか。

主神は唯一の存在でありますから、主神は、すべての中心であると同時に、すべてはご自身の一つ体であります。

主神は、一人ひとりの中に、メシヤという中心軸を用意して、天地万物一切を、全人類を、ご自身の一つ体として、その中心軸に結んでおられます。

だからこそ、主神は、すべてを赦し、浄め、救うという創造のみ業を、私どもの中で行ってくださっているのではないでしょうか。

私どもは、すべてのものと連動している、主神の体なのですから、私どもが見たり聞いたり感じたりするすべては、自分の外側で行われ、現れていることとして受けとめるのではなく、すべてが自分の中に存在するメシヤという中心軸に結ばれていることとして認めさせていただいたほうがよいと思います。

そして、メシヤの御名にあって、すべてのものと共に、赦され、救われたものとして、天国に立ち返って、主神に委ねさせていただき、み恵みがすべてに及んでいることに感謝させていただくことが大切であると思います。

 

  私は、主神によって、先祖の方々と一体の存在として、また、万物と一体の存在として、皆様と共に養い育てられていることに感謝申し上げるとともに、万物を甦らせ、全人類を神の子たるメシヤとして新しく生まれさせるという創造のみ業を、私どもの中で成し遂げておられる主神を、明主様と共にあるメシヤの御名にあって、お讃えさせていただきます。

皆様、明主様によって唯一の神と真(まこと)の救いを知らされた一員としての自覚を新たにさせていただきましょう。

ありがとうございました。   

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