神の大調和の力
《明主様》
昔からよく調和という事を言われるが、之を単に聞くだけではいゝ意味にとれ、道理の様に思われるが、実は之を丸呑みに出来ない点がある。というのは成程全然間違ってはいないが、此考え方は浅いのである。そこで之を深く堀下げてみると斯ういう事になる。抑々此大宇宙の一切は悉く調和していて、寸毫も不調和はないのである。従って人間の眼に不調和に見えるのは表面だけの事である。何となれば不調和とは人間が作ったものであって、其原因は反自然の結果である。即ち大自然からいえば、反自然によって不調和が出来るのが真の調和であり、之が厳正公平な真理である。此意味に於て人間が天地の律法に遵いさえすれば万事調和がとれ順調に進むのである。
右の如く不調和を作るから不調和が生れ、調和を作るから調和が生れるのが自然の大調和であるとしたら、人間は之を深く知る事で、之に依て幸福者となるのである。何よりの証拠は今は不調和であっても時が経てば調和となったり、調和だと安心していても、いつの間にか破れて不調和になる事がよくあるのも、世の中の真相である以上、よくよく味わうべきである。換言すれば不調和とは小乗的見方であり、調和とは大乗的見方であると心得べきである。
(1952年10月1日「調和の理論」)
《教主様》
ここで、地震について私が思っておりますことを、少し申し上げたいと思います。
地震は、自分が体験したり、テレビなどの映像で見たりいたしますが、地震は、自分の外側で、自分とは別に起きているように感じます。
しかしながら、地震は、ただ単に自分の外側で起きているだけではなく、自分の中でも起きていると受けとめる必要があると思います。
なぜかと申しますと、万物は私どもと一体であるからであります。
万物と私どもとは、原因の世界で一体でありました。そして、今も一体であります。
その万物を創造された神様を、私ども人類はないがしろにし、そして、万物そのものをないがしろにして生きてまいりました。
そのために、人類は、いろいろな不調和や無秩序な状態を作り出してまいりました。
地震は、地殻を変動させて歪みを作っているようにみえますが、実は、神様が大調和という営みの中で、万物をお使いになって地震を生じさせ、万物と共に私どもの心の歪みを是正し、不調和な状態を秩序づけておられると思います。
それは、地球を救い、全人類を救うためであります。
こうした思いを、たとえお一人でも発していただければありがたいと思います。
(2011年3月13日「春季大祭」)
《真明様》
私たちは、欠けているものに心を向ければ、自分にはたくさんのものが欠けていると思ってしまう。これもない、これも足りない、あの人はあれがあるけど私にはないと。しかし、神様は、完全なお方です。そしてそのお方が私たちの中にいらっしゃって、私たちを常に、完全に満たしておられる。私は、まず、このことを認めることが、大変重要なことだと思います。
ですので、…「そうだ、自分にはこれが欠けているな」と思うより、「いや、そうではない。神様は完全であられるのだ。私に欠けているものは何もない」と、もしそのように思うことができれば、神様は、「そうだ。よく分かってくれたね」とおっしゃってくださって、そして、あなたにとって必要なものを、すべて、過不足なくご用意くださると、そう私は信じております。
(2019年10月31日「ポルトガルにてお伺いへのご教示」)
『グローリー』No. 7, 2020/8月号掲載